国民健康保険町立和寒病院

診療の強力な助っ人「CT装置」

放射線技師 小町谷一郎
(広報わっさむ 平成21年8月号掲載)

 骨折の有無や胸部、腹部の状況を調べる為にレントゲン撮影をしますが、通常では見えない体の内部の部分を見せてくれるのがCT装置です。

様々な使用の方法があります

 脳卒中の疑いがある場合はCTで頭部を撮影して、「出血は無いか」「梗塞は無いか」「他に異常は無いか」を調べます。その中で腫瘍(しゅよう)も見つかることがあります。

 交通事故の時には患者様は横になったままで迅速に骨折や内臓の損傷具合を調べることができるので、CTは体内の状態を詳しく、早く、正確に診察することができます。

【症例①】

 ご自宅のフロ場で倒れ、救急搬送されてきたAさんは、見たところはっきりした外傷はうかがえませんでした。そこでCT撮影したところ、頭部打撲による硬膜下血腫が見つかり、その後安静治療にて大事には至りませんでした。しかし、このAさんは「腹部にしこりがあり、気になるので調べて欲しい」と訴えられ、CTで検査したところ、腹部動脈瘤(どうみゃくりゅう)が見つかり、専門病院に搬送、治療することになりました。動脈瘤は非常に重い病気です。たまたまケガで入院されこのように別の病気が発見されることがCT検査では時々あります。

こういうこともありました

次に比較的症例の多い胸部についてお話したいと思います。

【症例②】

 Bさんは3か月程前からのどからの「痰・咳」が続き、多少の異変に気づいていたそうですが、熱はさほどなかったのであまり気にせず病院にはかからなかったそうです。しかし、体重の減少と状態が改善しないことで当院に受診して来ました。そこですぐに胸部レントゲン撮影をしたところ、肺の右上葉(上側)に1cm程の陰影が見つかりすぐに詳しい検査が必要なため、CTを撮り、そこで肺癌を強く疑うということで、すぐに専門病院に受診していただきました。結果は悪性でしたが、たまたま初期の段階でしたので、その後治療によって改善されたそうです。余談になりますが肺癌は癌の種類の中でも悪性度の高い分類に入ります。大腸がんと肺癌は今後、最も増える病気と予測されています。また日本では一年間で約五十万人が癌で亡くなっています。このことは決して他人事ではありません。特に五十才を過ぎた頃からは確率は高くなってきています。最低でも年に一度は検診を受け、色々な機会を利用し早期発見に努めることが、大事だと思います。

 このように現代の医療には欠かすことのできないCT検査は重要な役割を果たしています。
町立病院では十二年前よりCT装置を使用していますが、これを有効に活用して、早期発見、早期治療に努めて、町民の皆様の健康づくりに役立ちたいと考えております。

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