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塩狩峠記念館友の会会報「塩狩峠」第3号

第3号(平成14年7月発行)
発行・編集 塩狩峠記念館友の会

もっともっと≪力≫を!モットモット≪光≫が!
輝きを増す塩狩峠

いま、和寒町を代表する名勝【塩狩峠】が和寒の元気を発信する源として一層輝きを増そうとしています。

ことのおこりは・・・

 和寒町ではかねてより中心市街地の活性化に向けて検討をおこなっていましたが、この程、魅力ある店舗づくりを促進するための店舗近代化促進条例が施行されました。これを受けて和寒町商工会は、和寒らしい個性あふれる商店街形成を図るために「まちづくり協定」を定めました。
この協定ではまちづくりの基本イメージを全国的な知名度を誇る「塩狩・塩狩峠」として、今後【塩狩峠】をイメージしたデザインやロゴマークを商店街に積極的に取り入れていくことになったのです。

想像をしてください・・・

 それぞれの商店が「塩狩・塩狩峠」をイメージした意匠を凝らした店構えとなる姿を。きっとそこには明るくて活き活きとした、町民に親しまれる〔街〕が誕生していることでしょう。天塩の国の玄関口としての【塩狩峠】が市街地で実感できるなんてなんと楽しいことでしょう。
でも、「塩狩・塩狩峠」の〔街〕が元気であるためには、その源である【塩狩峠】がいつも輝いていることでそこに人が集い感動し、その人たちが更なる感動を求めて〔街〕に集うことになるのですから。

そのためにも・・・

 そのためにも【塩狩峠】の元気の一翼を担う《塩狩峠記念館》がより一層輝き、魅力のある施設でなければなりません。
友の会では、もっともっと≪力≫そそぎ、モットモット≪光≫があふれる『塩狩峠記念館』であるために知恵を絞り、行動を起こしていこうと考えています。

たとえば たとえば・・・

 三浦綾子さんに触れたくて全国から訪れる方々の期待に対して、塩狩峠記念館が十分応えているということは館内に置かれている来館者ノートから読とれることが出来ます。
でも、「せっかく訪れたのに想い出になるものがない。」との声が寄せられていました。そこで、友の会ではこの声に応えようと、『塩狩峠記念バッチ』を作成し記念品(会員バッチとしても利用の予定です。)として販売することとしました。また、これまで一時に販売していた『塩狩峠絵はがき』も館内に常備し、購入していただいた絵はがきに来館の感激をしたためて館内の郵便ポストに投函していただけるようにいたしました。

さらには さらには・・・

 平成11年5月の開館以来、毎年1万人以上の来館がありましたが、常設のみの展示内容ではリピーターを呼ぶことが出来ないのか、来館者数は除々に減少していました。
「これではイカン!」友の会代表の激が飛び計画されたのが 長 月 三浦綾子の愛と命の世界 と題された、9月まるまる1ケ月を事業期間にした企画展であります。これからは、町立図書館と共催して実施されるもので、

『三浦綾子の愛した旭川風土展』

 小説の舞台となったゆかりの地を写真で紹介する他、小説を掲載した当時の貴重な雑誌やポスターを展示します。(9月4日~15日図書館 9月16日~22日記念館)

『三浦光世 講演会(演題未定)』

 共に過ごした日々の思いや、数々のエピソードなどをとおして三浦文学や綾子先生の素顔に触れます。(9月7日土曜日午後2時図書館)

『塩狩峠・文学の夕べ』

 三浦ご夫妻と親交の深い東延江先生を講師に招いて三浦文学や、交流をとおして生まれた想い出などを聞く気軽な文学の集いです。(9月11日水曜日午後6時30分記念館)
以上、3つの事業が9月に集中して開催されます。
三浦綾子ファンならずとも、「みておきたい・聞いておきたい・触れておきたい」内容となっています。特に東延江先生は現在も三浦先生の自宅で資料の整理にあたられており、どんな創作秘話が聞かれるか楽しみでもあります。どうぞ今から日程を調整し、首を長~くしてお待ちください。(9月はすぐやってきますヨ)

これだけではありません・・・

 期待に胸を膨らませ訪れた記念館。その第一印象は、「あっこれが!」と記念館を目で捉えた一瞬に決まってしまうことでしょう。やはり、木立に囲まれ静かに佇む塩狩峠記念館は清楚でなければなりません。
ということで、友の会では7月23日また朝露のはれぬ早朝5時から7時までの2時間、10名の会員が集まり「三浦ご夫妻が詠んだ八首の歌が刻まれた歌碑は木漏れ日に輝き、記念館に続く散策路には夏草の心地よい香りが満ちていた・・・・・」・・・・・・ように感じたのでした。

いったいこのエネルギーは・・・

 以上が友の会の主な事業内容です。
一体全体このエネルギーはどこから生まれてくるのでしょうか?紙面に書くととても大きなことのように感じますが、案外会員の一人ひとりはそう感じ取ってはいないことでしょう。三浦綾子さんに傾倒し、塩狩峠を愛し、塩狩峠記念館に思いを寄せる小さな気持ちが一つになり、この様な行動を起こすエネルギーに変じられたのでしょう。友の会では、思いを同じくする方々に会への参加を呼びかけ、町と協働して草の根の活動を展開していきたいと考えます。皆さん、この達成感を共有しませんか!
友の会への参加をお待ちしています。 

来館者の声 ~記念館ノートから~

 塩狩峠記念館に設置している来館者ノートに多くの方から感想が寄せられています。
近いところでは旭川市など近郊の市町村をはじめ、遠くは関西地方からの来館者もいらっしゃいます。
今回はその中からほんの一部ですが、6月~7月に記載された分をご紹介いたします。(お名前は省略しました。)

 3度目にやっと家の中を見せていただく事ができました。閉館中に2度訪れ冬景色の中のたたずまい、そしてこの新緑の季節に訪れる事ができ嬉しく思っています。旭川の方には何回か訪れていますが新たな喜びです。妹と子2人と一緒です。

 小学生の時「塩狩峠」を涙して読んだことがあり、いずれこの地を訪れてみたいと思っていましたが、ようやく念願がかないました。

 三浦先生に記念日の7月21日に訪問出来て幸せです。旭川には昨日寄って来ました。
厳しい人生を力いっぱい生きられて感動します。私達は健康すぎて感謝が足りない様です。結婚して今一緒にここを訪れる事が出来た事も私達の人生に何か深い意味を感じます。これからの人生を大切に幸せに頑張ります。7月21日は忘れられない日となります。

 三浦綾子さん こんにちは。遠いこの地にこられてとてもうれしい。塩狩峠を読んで感激の一言でした。
嫁に記念写真をとってもらって、熊本に帰って眺めては思い出す事でしょう。
本日はとても天気がよくさわやかな朝です。開館10時を待ってあなたに逢いました。
私の町でも6月1日文化交流センターが出来上がり図書室がもうけられました。あなたの作品を読むことが出来ます。70歳の記念にうれしい朝でした。ありがとうございます。ご主人様へもどうぞよろしくお伝えくださいませ。

友の会リレートーク 峠の呟き 高野斗志美さん逝く

 文芸評論家で三浦綾子さんとの交流も深く、三浦綾子記念文学館の館長を務めていた高野斗志美さんが7月9日亡くなられました。
高野さんは鷹栖町生まれで、大学卒業後旭川北高教論、士別高教論などを経て、旭川大学長になられ、平成10年から三浦綾子記念文学館の初代館長に就任、ご活躍中でありました。
平成11年4月にオープンした塩狩峠記念館の開館記念式には、ご多忙の中ご出席いただくとともに、貴重な講演をいただきました。
その後も記念館の運営に関心を持っていただき、アドバイスを頂戴していただけに残念でなりません。
生前、三浦作品の13編に解説を寄せられ、近著「評伝 三浦綾子―ある魂の軌跡」は三浦綾子さんの初めての評伝として高く評価されていました。高野斗志美さんのご冥福をお祈り申し上げます。

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